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「空き家の遺産分割協議について」

司法書士 飯田一生

こんにちは。今日は、空き家の遺産分割協議について話をしたいと思います。初めにことわっておきますが、今日の話は法律的な話ではなく、私個人の経験談や想いです。人それぞれ考え方は違いますので、その点はご了承下さい。

例を挙げます。母は既に死亡しており、亡父名義の庄原市の郊外の実家の相続をしないといけない兄弟がいたとします。2人とも、都市部に住んでいて、実家は必要ありません。そこで、協議をした結果、長男ということもあり、長男が相続することになりました。ただし、人口減少と高齢化進んでいる庄原市において、実家を売ろうにもなかなか値段がつきません。また、買いたい人もなかなか見つかりません。そのような物件の場合は、空き家の管理や処分に配慮した遺産分割協議を検討していただきたいのです。法律的に考えると、法定相続分は2分の1ずつなので、兄が実家を相続する場合、その分の金額だけ、兄が相続する金融資産を減らさなければなりません。ただ、庄原市の空き家は、負の遺産になることが多く、維持費や解体費用を考えれば、今後、多額の費用がかかる可能性があります。そこで、相続財産中の金融資産を考える時、空き家問題を解決するための費用を別に考え、先に控除し、その後、残った金額を分配してもらいたいのです。兄だけの責任にするのではなく、相続人全体の問題として考えていただきたいのです。   庄原市の空き家が一つでも減ることを願っています。それではまた。