行政書士・宅建士 宮﨑孝記
昨年4月、庄原市に開学した「庄原子どもの夢小学校」。私は宅建士として、ここへ移住を希望されるご家族の住環境相談に携わってきました。校内での相談に加え、広島・福山・三次への出張相談、さらには東京の方とのオンライン面談も行いました。お会いするどのご家族も、何より「子どものこと」を一番に考えておられます。この学校へ通うかどうかの最終判断を子ども自身に委ねている姿を拝見し、その時点で、子ども主体の教育を目指す学校の理念に深く共鳴されていると感じました。
そんな皆さんが庄原での生活で最も気にされるのが、住まいと環境です。私はまず「車の免許はお持ちですか?」と伺います。都市部と違い公共交通機関が限られる庄原では、マイカーが生活の生命線だからです。次に伺うのは「雪道の運転経験」です。スタッドレスタイヤの重要性や、一瞬のミスがスリップに繋がる怖さなど、私自身の体験を交えて「雪国での現実」を率直にお伝えしています。
その上で、賃貸物件の厳しい現状も包み隠さずお話しします。「家賃が比較的高めであること」「アパートはあってもペット可物件が少ないこと」そして何より「教育移住者が切望する『戸建て賃貸』が圧倒的に不足していること」です。
せっかく田舎に来るのだから、子どもをのびのび育てられる一軒家に住みたい。そう願う親御さんは多いのですが、紹介できる物件が非常に少ない現実があります。多くの空き家があっても、賃貸に出されるケースは少なく、放置された物件は修繕なしでは住めない状態が大半です。結果として、本意ではなくアパートを選ばざるを得ない状況に、私は宅建士として力不足と苛立ちを感じてきました。
現在、私たちの団体には弁護士や司法書士、片付け・解体業者といった専門家が揃っています。このネットワークを活かして空き家の掘り起こしを加速させ、教育移住を志す方々の希望を一つでも多く叶えられるよう、これからも取り組んでいきたいと思います。