行政書士 高杉 将寿
四回目のおすすめ書籍は、一大ブームを巻き起こした神田昌典さんの『非常識な成功法則』です。累計25万部、勝間和代さんも影響を受けたと公言されている有名な書籍です。初版が2002年ですから、約20年にわたって売れ続けているベストセラーです。カセットテープや登場する芸能人の名前など、時代を感じさせる部分はありますが、本質的な部分は現在でも十分通用する内容です。
この本の特徴を一言で言うと、本音です。起業の理由として、「社会貢献したい」、「人の笑顔が見たい」等、美しいメッセージを挙げられる方が多くいらっしゃいます。それは本心だと思いますし、素晴らしいことだと思います。しかし本音の部分では、お金持ちになって見返してやりたい、異性にもてたい、等のダークサイドの欲が全くないといえば、嘘ではないのではないでしょうか?著者は、このダークサイドの本音の欲求の方が、表向きの綺麗な欲求よりも遙かに強いパワーを持つといいます。
起業したての時は、大変なエネルギーが必要になります。筆者は創業時には強力なエネルギーをもつダークサイドのパワーを利用し、事業が軌道に乗った後に美しい高次の欲求を活かすべきと主張します。このエネルギーの切り替えを上手く行う事が、早期に事業を軌道に乗せるコツと言います。この様な叩かれかねない荒削りな本音のメッセージが、この本からグサグサと突き刺さってきます。
これから天下を取ろうとされていた、まだ若くギラギラして、あら削りでエネルギーに満ちあふれた、このときの神田さんだからこそ発せられるメッセージだと思います。これから天下を取ろうと思われる方、ギラギラして、あら削りで、エネルギーに満ちあふれた方には、非常に波長の合う本だと思います。
著者:神田昌典 (著)
出版社 : フォレスト出版; 新装版 (2011/10/22)
発売日 : 2011/10/22
言語 : 日本語
単行本(ソフトカバー) : 257ページ
ISBN-10 : 4894514656
ISBN-13 : 978-4894514652