行政書士 宮﨑孝記
庄原市空き家解決専門家ネットワーク理事の宮﨑です。昨年度に引き続き、本年度も国土交通省の「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に採択され、流通や解体など空き家の減少に取り組んでいます。
今回は、空き家の処分と片付けについてお話しさせていただきます。
空き家の調査、査定に行かせていただくと、家の中に家電や家具など沢山の荷物が残っているお宅があります。中には、昨日まで住んでいたような生活感のある家や、どこで寝起きされていたのかわからない、家中ゴミで覆われた空き家もあります。
荷物が残っていたりごみが散乱している空き家は、購入希望者からスルーされやすくなります。「これを自分が片付ける」という視点で見られるからです。また、その家での生活が想像できないからだと思います。一方、何も物がなくきれいに片付けられていると、「テレビはここに置いて、タンスは奥の和室に」などなど、そこでの生活をすぐに想像することができます。どちらが早く購入されるかは言わずもがなです。
つい最近のことですが、残置物がある状態でホームページに載せていた物件の所有者さんが、残置物の処分を業者に頼まれきれいに片付けられました。それを再度掲載したところ、掲載の翌日に内見の希望が入りそのまま購入となりました。
立地や空き家の状態、購入希望者とのタイミングなど、条件がそろったことから購入につながったものと思いますが、ホームページを見て購入者の目に留まった大きな要因は、「片付けたこと」によるものと思います。
全てがこのケースのようにいくとは思いませんが、なかなか購入につながらない物件は、思い切って片づけを行ってみてはいかがでしょうか。